森博嗣最新長編 iPhone、iPadユニバーサル版！
学問の深遠さ、研究の純粋さ、大学の意義を語る自伝的小説。
講談社１００周年書き下ろし作品。
●内容紹介
　僕は文字を読むことが不得意だったから、小学生のときには、勉強が大嫌いだった。そんなに本が嫌いだったのに、四年生のときだったと思う、僕は区の図書館に一人で入った。その頃、僕は電波というものに興味を持っていたから、それに関する本を探そうと思った。その一冊を読むことで得られた経験が、たぶん僕の人生を決めただろう。意味のわからないものに直面したとき、それを意味のあるものに変えていくプロセス、それはとても楽しかった。考えて考えて考え抜けば、意味の通る解釈がやがて僕に訪れる。そういう体験だった。小さかった僕は、それを神様のご褒美だと考えた。
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発行：講談社
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イラスト／小林愛美
〈著者プロフィール〉
森博嗣（もり・ひろし）
1957年愛知県生まれ。工学博士。某国立大学の工学部助教授の傍ら1996年、『すべてがFになる』（講談社文庫）で第１回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー。以後、犀川助教授・西之園萌絵のS&Mシリーズや瀬在丸紅子たちのVシリーズ、『φ（ファイ）は壊れたね』から始まるGシリーズ、『イナイ×イナイ』からのXシリーズがある。ほかに『女王の百年密室』（幻冬舎文庫・新潮文庫）、映画化されて話題になった『スカイ・クロラ』（中公文庫）、『トーマの心臓 Lost heart for Thoma』（講談社ノベルス）などの小説のほか、『森博嗣のミステリィ工作室』（講談社文庫）、『森博嗣の半熟セミナ博士、質問があります！』（講談社）などのエッセィ、ささきすばる氏との絵本『悪戯王子と猫の物語』（講談社文庫）、庭園鉄道敷設レポート『ミニチュア庭園鉄道』１～３（中公新書ラクレ）、『自由をつくる　自在に生きる』（集英社新書）など新書の著作も多数ある。
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