長楽寺は新田氏の祖新田義重の子徳川義季を開基とし、栄朝を開山として承久３年（1221）に創建された。室町時代に日本五山十刹が成立すると、長楽寺は十刹の第七位になった。徳川家康は天正18年（1590）小田原北条氏討伐の功により関東の地を与えられた。日光山輪王寺住職の天海を長楽寺の住職にも任じ、祖先開基の寺である同寺の復興にあたらせた。日光東照社の木造奥社宝塔が寛永１８年に石造りに改められた際、天海の願いにより、当初の木造宝塔は世良田に移築された。No16以降がその内壁画「法華経説相の図」である。徳川初期の木村了琢筆と考えられる。