はじめに
バカは、老いても
ますますポジティブ!
いま、テレビ界には「おバカブーム」の旋風が吹きまくっています。
おバカタレントと言われる人たちが、クイズ番組でとんちんかんな解答をすると、めちゃくちゃ受けるんですよね。
これってどうしてなんだろう?
答えが突拍子もなくて面白いからなのか、それとも見ている人たちが、
「よかった、自分よりもおバカな人がいて」
と優越感に浸れるからなのか……。
僕は、彼らが大好きです。
汚れていなくて、とってもピュアで、まっすぐ生きている――爽やかなフォレスト・ガンプみたいでいいよなあ。
他人より多少知識は希薄かもしれないけれど、そんなことより、もっと大事なものを彼らは持っているんじゃないかと思います。
笑われても、バカにされても、人から優越感を持たれても、いつも明るくて前向き、そして心がキレイ。
これこそが真の「バカポジティブ」なんじやないでしょうか。
ところで僕は、みなさんもご存知のとおりマニアックなモノマネばかりしている一介のコメディアンです。
そんな身分で、自分の人生哲学を語ろうなんて気はさらさらありません。
じゃあ、この本は何かと言うと、たまたま「自分だったらこう考える」ということを人に話したら、
「関根さんつて、本当にポジティブなんですね。バカがつくくらい」
と言われたことをまとめただけの「関根式法則集」みたいなものです。
つまり、僕も、おバカタレントと同じ、バカポジティブだってことです。
彼らには年老いても、あのままでいてほしいなあ。
いや、今以上に、ますますバカポジティブであってほしい。
これは、僕自身に対する願望でもあるんですけど。
だけど、バカにもいろいろな種類がありますよね。
僕は、自分が誰よりも偉いと思い込んで周囲が見えなくなるようなおバカにだけには絶対なりたくありません。そんな関根がチラッとでも見えたら、ミルコ・クロコップ級のキックで目を覚まさせてください。
関根 勤